2020/3/12
|
||||||||
骨盤底筋とは? |
||||||||
骨盤底筋は、骨盤の一番下にあるハンモック状の筋肉です。自転車に乗った時にサドルの当たる部分がちょうど骨盤底筋の場所になります。 骨盤底筋は一つの筋肉ではなく、複数の名前の違う筋肉が重なり合うように集まっています※。 ![]() ※肛門挙筋/会陰横筋/外肛門括約筋/外尿道括約筋など ![]()
骨盤底筋の仕事は、 ・骨盤内臓器(直腸・膀胱・子宮・膣)が下がらないように支える。 ・排尿や排便をコントロールする。 ・腹筋や背中の筋肉と連動して体幹を安定させる。 ・生理時の経血をコントロールする ・性交時に締ったり弛んだりしてサポートする
尿もれなど排泄トラブルが起こる ・尿道を締めている尿道括約筋が弱くなると、くしゃみや咳など不意に力んだ時に尿もれしたり、尿意が我慢できなくなります。 体形が崩れる ・骨盤底筋は腹筋など他の筋肉と連動して姿勢を維持しています。骨盤底筋が弱ると姿勢が維持できずに猫背やポッコリお腹になりやすくなります。 ・体形が崩れることで、肩こりや腰痛の原因にもなります。 ・腸が圧迫されてむくみ、動きが悪くなるので便秘になりやすい。 骨盤臓器脱が起こる ・骨盤底筋が弱ると、骨盤内の臓器を支えることが出来なくなり、子宮や膀胱や腸が体外へ出てしまいます。 子宮の位置が下がることにより ・子宮頚部に位置が変わり、それまではなんともなかったのに性交痛が起こる。 ・膣が血行不良になり、十分な酸素や栄養素が行かなくなるので、膣自体が劣化する(乾燥・感受性の鈍化)。 ・子宮・卵巣の圧迫により、血行不良になり生理痛などが酷くなりやすい。 ![]()
女性の場合、骨盤底筋が弱る大きな原因として、出産があります。出産で骨盤底筋もダメージを受けて、一時的に骨盤底筋が弱くなります。(産後尿もれ) 出産で受けたダメージは、よほど深刻でない限り、時間と共に回復していきます。 続いて大きな原因として、加齢や女性ホルモン(エストロゲン)の減少による筋力の低下です。 筋力が低下すると、出産で受けたダメージがぶり返す可能性もあります。(尿もれ) 日常生活でも、骨盤底筋を弱める原因となることは多いです。 ・長時間のデスクワーク ・運動不足 ・昔から比べて体重が増えた ・昔から比べて極端に体重が減った ・下着の締め付け ・断続的に続く咳やくしゃみ ・便秘など
骨盤底筋を一枚の布とした場合、男性は穴が2つ(尿道・肛門)に対して、女性は穴が3つ(尿道・肛門・膣)あります。穴の数が多いほど強度は弱まります。 筋肉量も女性は少ないので、より骨盤底筋は弱くなると言えます。 出産を経験された場合は、骨盤底筋にダメージがあります。 女性ホルモンのエストロゲンは筋肉にも影響しているので、ホルモンバランスの乱れによっては骨盤底筋も弱くなります。 ![]()
骨盤底筋が弱り始める年齢(40代半ば~50代)は、職場での責任や家庭での悩みが増えてくる精神的ストレス年齢でもあります。またこの年代になると今までなかったような体の変化を感じる方も増えてきます。人によってはそれもストレスになります。 そこへ長時間座りっぱなしや運動不足と言った、骨盤底筋への物理的なストレスがかかると骨盤底筋への血行が悪くなります。 精神的ストレスと物理的ストレス、この2つのストレスが重なる事で、骨盤底筋への血の巡りが悪くなり、筋肉に潤いがなくなる事も骨盤底筋が弱くなる原因なのではないかと思います。
また骨盤底筋と股関節のインナーマッスルは隣り合っているので、お互いに影響し合っています。 股関節を動かさない生活習慣(運動不足)していると、股関節が固まり、骨盤底筋がそれに引っ張られるので、余計な緊張をかけることになり、疲労します。これも骨盤底筋を弱くすることにつながります。 逆に骨盤底筋が固くなってしまった場合は、股関節の動きが悪くなり、股関節回りや脚の付け根に痛みや、動かし辛い等の症状や腰痛などが出る可能性があります。
元気な骨盤底筋を少しでも長く維持するために、骨盤底筋の血行促進はとても大切です。 血行促進の為に運動する事はもちろん大事ですが、弱ってしまった骨盤底筋をほぐしてあげる事で血行を促進させることも良い考えです。 骨盤底筋自体もそうですが、その周りの脚の内側、股関節回り、お尻の筋肉も併せてほぐすとより効果的です。 |
|